2011/04/09

被災地で建築士が出来ること その7

→その1から読む


完成した写真は控えます。
齋藤氏が「発表」するでしょうから・・・雑誌にも掲載の予定があるそうです。


4/7の10時に設置場所に入り、工事は18時頃まで。
概ね8~9割まで組立。
ここまでくれば大工さんだけでも大丈夫そうです。
齋藤氏が、香川から必死になって運んだもう1棟も、明日には別の場所で着手できるでしょう。
その日は湯船で湯を沸かす事が出来ませんでした。
マスコミ的には、建築家と湯をはった湯船の「絵」も大事らしく、香川組は撮影のため被災地に一泊することになりました。
モチベーションの源は、どうやら人それぞれ大きく異なるようです。
途中から感じて始めた違和感の根本は、ここにあったようです。


作業に携わった人工(にんく)は、大工さん10~12名。建築士3名。他3名。NGO1名。総数20名弱。
作業時間は8時間で、8~9割まで。
当初の呼びかけでは、4~5人で3~4時間と聞いていましたら、大幅にオーバーです。

人工(にんく)と時間・資金、全てを加味した検討は、今後の大きな課題です。
NGOの方からも指摘がありました。他にも対応すべきことを抱えているのですから、当然でしょう。
第一回目ですから、課題は残るのでしょう。


しかし、短期間でこれだけの準備・実行は評価すべきです。
そうそうマネの出来るものではありません。

そして、写真を掲載せずになんですが・・・
出来たもモノのデザインは、とても心地の良い印象がありました。
被災者の方は、喜んで下さったようです。
被災地での、安らぎ・癒し・・・・適正な言葉は分かりませんが、「デザイン」は何某か「良い効果」を生む。それは実感する事ができました。


ただ「喜ばれた部分」だけ見ることは、してはいけないと感じています。
現実は「美談」だけではありません。
満足感を得るためだけに行動したつもりはありませんが、「引っかかる何か」が残ってしまった事は事実です。


4/7の18:30頃、私と友人の吉田は、目的を果たしたと判断しましたので、香川組を残し帰路につくことにしました。



翌日の4/8、「地盤・耐震講習」に出席する予定がありました。
これは、地震が起きる以前から予定されていました。
講師の方はさすがに講習どころではないので、同じテーマで参加建築士相互の自主勉強会に変更。
そこで今回のボランティアの話ができれば・・・

自分が見聞きした「現実」を自分に関わる人たちに話す。
帰って、まずは私ができる行動だと思います。





このブログでは、出来る限り「現実」を書いたつもりです。
「ボランティアの良さと難しさ」が、皆さんに伝わるとよいのですが・・・



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