2011/06/13

欲求と豊かさ・・・生活・建築に求めるもの その2


野生動物と、人間らしい「食」のちがいは、食べ物を「食べないと生きていけないから」という、本能から一歩も二歩も距離を置いたところにある。

味覚・嗅覚・視覚・聴覚・触覚の五感をフル稼働させると、「食」のおいしさは何倍にもなる。
その何倍にもふくらんだ「感性」は、人だけが感じえる「幸福感」がある。
その「幸福感の積み重ね」が「人間らしさ」ではないだろうか。

そして「人間らしさ」は、生まれたときから備わっているものではなく、経験や知恵・思いなどの蓄積によって、育まれていくものだ。


では、日々を過ごす「空間」ではどうか・・・


建築・空間には、現在様々な用途がある。住むため・働くため・集うため・遊ぶため・運動するため・・・・
それぞれに意味があり、求められるカタチがある。
その意味も、もう一歩から、二歩・三歩と、「人間らしい感性」をより大事にしたい。

実際に見た某仮設住宅のような、電気がついて、寝床がある箱が「住宅」ではとてもさみしく、「人らしさ」でみれば疑問を感じてしまう。

かと言って、巷の「住宅街」ででも、に何の脈略も無く羅列している量産品の町並みには、それで侘しさすら感じるときもある。
一見閑静だが「乱雑な住宅地」より、色々な形はあるが「にぎやかな商店街」のほうが魅力を感じる場合だって多い。


我々の仕事は、大手各社のような経済性優先の理屈ではなく、人それぞれの「経験や知恵・思い」を、カタチとして表現していくことだ思う。

これは「一つのスタイル」にカタチを収束させると言う意味ではなく、クライアントの思いや、その土地の歴史、その建物の用途などによって、「それぞれのカタチ」があってよいという前提であるべきだ。
一日・一年・一生涯の生活の豊かさは、一元的な理屈に収束できるはずがない。


「豊かに暮らしたいという欲求」は、まさに「人間ならではの欲求」。

そして、我々建築家がその「豊かな欲求」に答える術は、クライントが「思っていた以上」の「豊かな建築・空間」で表現することだと思う。


おわり


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